1/15(日)文学フリマ京都新刊サンプル
私は趣味でパチンコ・パチスロを遊んでいる。昔は本気で一玉四円、一枚二十円の世界で何万円も勝った負けたをやっていたが、時世の流れにともなうパチンコやパチスロ台の変化についていけず、今は一玉一円、一枚五円の低レートを楽しんでいる。
ということをギャンブルに馴染みのない人に話したら、たいてい「パチンコ屋ってすごくうるさいんでしょ?」と返される。
確かにパチンコ屋はすごくうるさい。なのでパチンコ屋にいる人間は耳栓をしていることが多い。私の上着やカバンのポケットなんて、だいたい耳栓が入っている。
入店してから耳栓を忘れたことに気づいたら、そのまま席を立って帰宅するくらいにはやる気になれない。耳栓をしないまま遊技を続けていたら、確実に体調に異常をきたす。大きな音がもたらす健康被害をナメてはいけない。
最近ではノイズキャンセリング機能つきのワイヤレスイヤホンをつけている人も見かける。耳栓に比べると心もとないような気がするが、高価格帯のイヤホンだとパチンコ屋の騒音もカットしてくれるほどに性能がいいらしい。
ワイヤレスイヤホンのいいところはもう一つあって、スマホの音を聞けるという点がある。
(……)
パチンコの台にはだいたいボタンがついている。このボタンというのは遊技中に演出として押すもので、機械の操作や肝要な装置ではなく、あくまでも遊技の演出を楽しむ要素として備え付けられているものだ。
最近の台になるとレバーが一体化したかたちに進化しており、レバーを引いたり押し込んだりする動作が関わる演出がボタンを押す動作よりも期待度が高いとされている。
近年のパチンコ台のトレンドワードとして「レバブル」という言葉がある。文字通り「レバーがブルブルする」を縮めて「レバブル」と呼ばれている言葉で、遊技中様々なタイミングでレバーが振動することで大当たりの期待度が跳ね上がるという共通認識がある。パチンコ台本体の機能で「大当たりする回転の時は高確率でレバブル機能が作動する」というものまで備え付けられるほどにパチンコユーザーのレバブル人気は高い。
なぜここまでレバブルが市民権を得たのかというと、最近のパチンコ台は演出が過剰になってしまったところが大きい。期待度が低い演出でも、大きな音や激しい光で当たりを思わせるようなつくりになっているため、打ち手側が白けてしまっている部分がある。
そこで演出としてレバブルが加わり、演出自体にメリハリが生まれる。
1月15日 日曜日 文学フリマ京都(京都市勧業会館「みやこめっせ」内)
入場無料
こ-03 1冊100円にて販売します!